わたしの恋愛10年物語(8) [GBA2005エッセイ]
別れる理由には、確かわたしがバレーボール部の活動ばかりしていて、あまり会えていないというのもあったような記憶があります。
んなこと言ったって、バレーボール部の顧問は、怖くて有名な先生なんだから、マジメに部活動をしないと、ビンタされたり蹴られたりするんだから・・・。
そりゃー、彼女よりも部活動を優先するでしょうよ。
二人で話し合った結果、別れるけれども、友達として付き合いましょう、ということになりました。
一緒に下校したり、お互いの部屋に行ったり来たり。
あんまり付き合っていた頃と、やっていることは変わらないんですよね。
一緒に歩いているときは手をつなぐし、たまにキスもするし・・・
なんか、「友達以上、恋人未満」みたいな中途半端な状態でしたね。
何週間か経って、わたしの部屋で二人でいて、なんとなく流れからキスをしたとき、ナホコが泣いたんですよ。
「なんで、こんなに好きなのに、別れちゃったんだろう?」みたいな事を言っていました。
わたしは「はにゃ?」って感じでしたけど、最後まで彼女の言い分を聞きましたよ。
でも、ダラダラと中途半端な付き合いは、なんかイヤな感じがしていたし、わたしはナホコに対して、きっぱりと別れ話をしました。
「もう、こんな中途半端な関係は止めよう。本当の意味で別れよう」
泣きやまないナホコ。
その場で、煙草を吸いながら遠くを見つめているわたし。
その日、ナホコが家を出るとき、見送るだけで、彼女の家の前までは送りませんでした。
<続く>
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