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わたしの恋愛10年物語(15) [GBA2005エッセイ]

ヒロミに別れ際に言われた「もっと普通の恋愛がしたかった」という言葉が、ずーっと胸に刺さったまま、わたしは一人の時間を過ごしていました。
いまになって思えば、生チチくらい揉んでおけば良かったかなぁ?なんて思ったりもします。(笑)
冷めた人間ですねぇ、わたしってば。

数ヶ月後だったかなぁ? ヒロミから「最近、何してる?」みたいな電話があったんですけどね。そのときも、「あー」とか「うん」とか、そっけない対応していました。
だって、もう彼女じゃないんだもん。
なんか、新しい職場の倉庫で男性に迫られたとか、そんな内容だったと思いますけど、わたしの反応は冷めたものでした。「ふ~ん」とか「へー」とか。
それ以降、ヒロミからの電話はなくなりましたね。
そりゃーそうですよね。わかってますよ、わかっていますってば。

そして、一人でいる時間が心地よくなってきて、3~4年経ったころですか。
ヒロコという、ひとりの女性が物凄く気になる存在になったんですよ。
ヒロコは、同じ会社に勤める後輩なんですけどね。
知り合ったきっかけは、会社内のイントラネットのBBSで、あれこれやり取りをしているうちに、お互い会うことになったんですよ。
二人っきりで、ではなくグループで、でしたけど。
そのとき、一目で「こいつが、ヒロコだ」とすぐわかりました。
そして、自分の気持ちがヒロコに一直線になりました。
いやー、単純ですよねぇ、わたしってば。

最初のうちはグループ同士での交際っていうんですかね。
みんなでゾロゾロと会って、飯食って、酒飲んで、歌歌って、騒いで、解散みたいなことを繰り返していたんですよ。
朝までコースもありましたね。24営業のカラオケBOXとかで、「アニメソング以外禁止」とか変なルール作って遊んでいましたよ。

でも、次第にグループのメンバーが会社を辞めていって、集まる人数が少なくなってきて、グループ活動がなくなっていったんです。
そこで、わたしは思い切ってヒロコに連絡を取ってみました。
「今度、二人だけで会わないか?」
「うん、いいよ」
ヒロコは簡単な性格で、一緒にいても面倒くさくなくて、良かったですね。
二人は、一緒に映画館で映画を観たり、ゲームセンターで格闘対戦ゲームに燃えたり、公園を散策したり、けっこうデートみたいなことをしていました。

ヒロコは、わたしのことを「ただの遊び相手」としてしか考えていないかもしれないけど、わたしはそれでも構いませんでした。
二人でいる時間は楽しかったから。

しかし、この関係も長くは続きませんでした。
それはわたしの職場異動とともに、自然消滅していったのです。
そういえば・・・ヒロコは唯一、わたしと一緒にいて、デートとかしても、キスもペッティングもしなかった女性でしたねぇ。
もったいなかったなぁ。
結構めんこかったから、もっといじっておけば良かったかなぁ?(笑)

 

<続く>

 


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